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福岡県指定 無形民俗文化財今井祇園行事


「今井祇園行事」の概要
 
指定名称   今井祇園行事(通称:今井祇園祭・今井祇園)
指定種別 無形民俗文化財
指定年月日 昭和35(1960)年1月5日(無形文化財)
昭和51(1976)年4月24日(無形民俗文化財)
※文化財保護法改正に伴う指定種別の変更
伝承地 福岡県行橋市大字今井〜大字元永地区周辺
(旧豊前国仲津郡今井津周辺〔旧小倉藩領〕)
今井津(今居津):中世に繁栄した瀬戸内海西部の港湾に由来する祓川河口の広域地名。今井・元永・沓尾・長井・金屋・津留・真菰・蓑島周辺
伝承組織 今井津須佐神社、同氏子会、各山笠・笠鉾奉納区(今井東町・今井西町・今井中須町・元永・金屋・真菰・沓尾)、浄喜寺、今井津周辺の集落
祭礼期間 7月15日〜8月初頭。大祭は8月初頭頃の金土日の3日間〔平成14年から〕
※もとは7月15日〜8月3日。大祭は8月1、2、3日
 〔旧暦5月25日〜6月15日〕
主要行事 連歌、山、八ツ撥
 
 
「連歌」
連歌(れんが) 連歌とは長句(五・七・五)と短句(七・七)を、複数の人物で同席して、詠み連ねて完成させる詩歌。句数は、百韻(ひゃくいん)(百句)、五十韻(五十句)、世吉(よよし)(四十四句)等を単位として、発句(ほっく)から挙句(あげく)まで、春夏秋冬の季節・景色・恋などの句を織り交ぜて構成されます。句は変化を尊ぶゆえに式目(規則)にのっとり執り行われます。娯楽と連帯の場として大衆の間で流行し、特に中世以降に各地で盛んに連歌が行われました。

奉納連歌(ほうのうれんが) 奉納連歌・法楽連歌とは神仏に奉納する連歌。法楽(ほうらく)とはもと仏教語で、仏前で読経(どきょう)し本尊を楽しませること。詩歌は神仏に捧げる最高のお供えとされました。

今井祇園行事の連歌 今井津須佐神社に奉納されつづけている連歌は正式奉納が室町時代の享禄3(1530)年に始まるとされています。一般に我が国で連歌が廃たれた明治時代以降にも、今日まで継承されている希少な伝統文芸行事。奉納される連歌のうち、一巻は、現在では全国的にも珍しい、自由に参加できるという「笠着連歌(かさぎれんが)」です。(笠着連歌:特定の人物だけでなく一般の人が飛び入りで句を読み継ぐというもの)。今井西町の山の周辺で行われる「車上連歌(しゃじょうれんが)」と称する笠着連歌は今では全国でここにしか残っていない、文芸的価値の高い行事です。
社頭連歌発句定め並びに一巡 鉦おろし
社頭連歌
車上連歌発句定め並びに一巡
車上連歌
 
浄喜寺(じょうきじ)での連歌の座で詠み出された句を受けて、今井西町の山の上の宗匠・執筆と、山の下に集った一般の参拝者とのやりとりで、連歌一巻を完成させる笠着連歌。「五・七・五」の長句と「七・七」の短句が、最後の挙句まで、即興で詠み出され展開する車上連歌(しゃじょうれんが)は、必見の文芸行事。

「山」 〜豊前地方最大の幟山〜
山(やま) 山は曳山(車輪付きの引き動かす山)と舁山(車輪の無い担ぎ上げて動かす山)の二種類。曳山の形式は「二層吹抜屋形四輪式の鉾」。二本の柱がそびえ立つ特徴を持ち、京都祇園祭の山鉾の系譜に連なるとされます。山の高さ15m。楠の車輪の直径約1.5m。近世以降に発達したとされる豊前地方最大の幟山です。かつて山は祓川を川渡りして、6基の山(今井東町、今井西町、今井中須町、金屋は曳山。元永、真菰は舁山。)が、今井市場町と神社の二ヶ所に集合していたといわれます。鉦や太鼓の囃子にあわせて繰りひろげられる山曳きは勇壮で圧巻。
今井東町の山(曳山) 元永の山(舁山)
輪上げ
山建て 飾り山曳き
「八ツ撥」
八ツ撥(やつばち) 籤で選ばれた子供を、今井東町は男神、今井西町は女神にみたて、別火潔斎(べっかけっさい)の生活を経て神聖視します。一説に語源は「鞨鼓」(かっこ)という囃子の意味だとも、祭神の八王子(五男三女)をさすともいわれます。かつては、八ツ撥を山に乗せて、今井津祇園社まで巡行し社参していたという伝承があります。
祓川の川渡りがみどころ。

花傘(はなかさ・はな) 花傘(通称、はな)は、古来、人にあっては腹痛、牛馬では病気・難産の時にその花びらや中心のアズキは効能あらたかなものといわれます。
花傘は八ツ撥について、邪悪な霊を祓う呪具ともされます。花傘は、一年の日数である365本の花串で出来ているとか。
花傘の中央につるされているのが「心花(しんばな)」。奉書に包まれ一年の月の数である12本の花串からなります。閏年は13本。祭最終日に、神社神殿に「心花」と巨大な「大幣(おおべい)」を奉納。祭終了後、町内、関係者、協力者、寄付者への御礼まわりの際、花傘を解体し花串が配られます(花配り)。
花見の座(熊野神社にて)
川渡り(祓川にて)

花傘
眉おとし 桶かぶり




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